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第17話 男の勘違い
2008年7月1日初版


   中国人の場合、人と人の距離が極めて近い。単純に人と人との距離が近い、と言う習慣の違いなのではあるが、この違いによってつい勘違いをした日本人男性の数は相当数に上るであろう。私の周りの日本人に訊いてみたが、ほぼ全員膝を叩いての肯定である。かくゆうこの老松(らおそん)も、その様な経験は何度も有る。例えば、仕事で中国人女性と1:1で打合をする際、プロジェクターが無い場所で自分のPCを横向きにして相手と自分に見える様にしていると、初対面の方であってもかなりの確率で「大丈夫です。私がそちらに行きますから」と言うも早く隣に座る。さらに、PCを見ながら体や顔は至近距離となる。最近は慣れてきたが、中国に来たての頃はドキドキと言うかドギマギし、 “好意を持ってくれているんだろう”と大いに勘違いしたものである。
  実際に目にして一番驚いた経験。ある女性管理職が、私の面識の無い男性とまるでチークダンスのごとくに頬と頬を寄せ合ってPCを覗いている。「彼女の御主人でしょ?」と傍にいた人に自信を持って確認したところ、「いえ、代理店の人です」 これには、私以外の同席していた日本人赴任者も腰を抜かさんばかりであった。もしこれが日本だったら変な噂は確実である。
   ここまでは、日本人男性の中国人女性に対する勘違い。次は、中国人男性の日本人女性への勘違いについて。これについては、随分多くの情報を中国人の方々から耳にしていたので楽に書ける。中国人男性の勘違いは、日本人女性の微笑みが原因である。知らない人に対しても日本人女性が微笑むその行為や表情が、知らない人には笑顔で対応しない習慣の中国人にはインパクトがあるそうだ。同姓の女性の印象はと言うと、「何で知らないのに媚売らなきゃならないの。ふしだらだわ、全く」となるし、中国人男性には、「ボクに一目惚れ?! ボクって何かいつも日本人の女の子にモテモテなんだよなぁ」と、同じ中国人でも性別が違うと感じ方はかなり違う。この件に関して、先日搭乗した香港の航空会社のフライトアテンダント(中国語では空姐)の日本人女性に、多忙な業務の最中申し訳なかったが、訊ねてみた。
老松 (前略)〜と言う事で、貴女の笑顔が、中国人の男性の勘違いを誘った経験は?
空姐 あります、あります。大体2ヵ月に一度くらいは。
老松 え、そんなに。それで、皆さんどんな反応なのですか?
空姐 単に嬉しくなってはしゃぐ方とか、メルアドやケータイ番号を訊かれたり、皆さん可愛いですよ。でも一番凄かったのは、「到着ゲートで待ってるから」と、いきなりオレの女modeで言われた時です。それにはちょっとビックリしました。

男の勘違いの原因、前者は「人と人との距離」、後者は「微笑み」である。「微笑み」については、中日の習慣の差は既に私なりに解読済みであり、いつか執筆できればと思っている。一方、「人と人との距離」の違いについては、考えてはいるものの未だ解らない。
次回18話は、「女の勘違い」を予定。乞う御期待。

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第3回「携帯電話の話し声 どうして耳障りなの?」(前編)
 
謝辞) 執筆に当たり御協力戴いた、ゆりん周,玉貴,も〜よんNobu,ありがとうございました。また、質の高い中文翻訳のyunyun朱に感謝します。(敬称略)
注意) 『老松の猫虎飯店』の著作権は、全て松原弘明に帰属します。無断転載を堅く禁じます。
 

松原弘明プロフィール
大学在学中の80年代始め、プロのジャズピアニストとして福岡で活躍。その後OKIに入社、入社後一貫してサウンドLSIの開発に携わる。同LSIの商品企画部長を経て、2004年2月より上海在住。現在、OKIの半導体中国拠点 の董事副総経理。http://www.osts.com.cn
会社経営を本業に、エッセイ執筆(中日文化差異)、ジャズピアノ演奏、講演(中国での会社経営,中日文化差異)と、上海を中心に幅広く活動中。
早稲田大学 アジア太平洋研究センター 日中ビジネス推進フォーラム 特別講師。
中国語学校 漢院 特別顧問。

 


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